医学部 定期試験の勉強法

今回は医学部の定期試験の勉強法を解説したいと思います。

医学部に入学したばかりの新入生だと

大学の試験勉強なんてどうやったらいいかわからない……

と不安でいっぱいでしょう。

在校生

なんとなくやってきたけど未だに正しい勉強法がわからない……

といった方もいるでしょう。

結論から言うと、医学部の定期試験の勉強は過去問が全てです。

大切なことなのでもう一度言います。

過去問が全てです。笑

ですが、ただ過去問をむやみに解いても点数には結びつきません。

今回は過去問を中心とした定期試験勉強法を解説したいと思います。

僕は2浪で入学し、大学はギリギリ中堅に片手でしがみついてるほぼ底辺私立医学部ですので、特別自頭がいいわけではありません。

学年順位は1年生から継続して10~20位前後をふらふらしている感じでした。

ですので、多くの人に再現性の高い勉強法をお勧めできると思います。

それではさっそく本題へ!

定期試験勉強法の鉄則3つ

鉄則その1:医学部は過去問がすべて

医学生は、定期試験を過去問を中心に勉強します。

他学部でも、過去問を中心に勉強する科目がある場合はあるでしょう。

しかし、医学部はほとんど過去問で通用します。

それは以下のような理由です。

  1. 文系のような思考力が必要な論述問題はなく、ほぼ100%知識の問題だから。
  2. 大学の先生は研究や臨床に忙しく、毎年新作問題を作ってくる先生は稀だから。
    (特に臨床の先生ほど顕著)
  3. 結局大事なポイントは決まっているため、出題ネタが限られるから。

そのため、試験対策は過去問を準備するところからが始まりです。

レジュメと教科書ではありません。

過去問は部活に入っていれば先輩から入手できます。

部活に入っていなくても、部活に入っている友達伝いに入手しましょう。

僕の大学では、クラウドにほとんどの過去問が共有されていました。

ただ、稀に過去問がほとんど通用しない科目というものもあります。

特に、基礎医学で教育に熱心な先生が、毎年新作問題を出してくるという、誰も喜ばない愚行を嬉々としてやってくるのはよく聞く話です。マジで余計なお世話

なので、後述しますが、情報は早めに仕入れてこういった科目は早めに対策することをお勧めします。

こういった科目は過去問が通用しない分、逆に先輩たちがまとめを一生懸命作っていて、それが回ってきたりします。情報収集は本当に大事です。

鉄則その2:教科書は1ページ目から読むな ー定期試験対策で用意すべきものー

試験勉強で用意するべきものは以下のものです。

  1. 【必須】過去問
  2. 【必須】レジュメ(その科目の試験範囲の全てのレジュメ)
  3. あれば、指定の教科書
  4. あれば、先輩の試験対策の資料など
  5. 適宜、わからないことを調べる用の参考書

【必須】過去問とレジュメ

必須なのは、過去問とレジュメです。

過去問は上述のとおり。全ての科目、ある分の年度全て入手しておきましょう。

レジュメとは、講義プリントのことです。

基本的に今ではパワーポイントを用いて講義をする先生が大半を占めており、そのスライドを印刷したものが基本的に配られます。

先生の講義の内容がすべて書いてあるので、試験対策には必須なのは言うまでもないですね。

レジュメは講義ごとに配られるので、講義に毎回出席していれば手に入れるのは容易です。

なくさないように、科目ごとにクリアファイルなどに分けて保管しておくのをお勧めします。

しかし、講義に出席していない人の中には、毎回試験前になってレジュメ集めに奔走する人が出現します。

もうね、いい加減学ぼうね。サルでも学ぶよ。

講義に出なくてもレジュメは毎時間手に入れておくことをお勧めします。

あれば、指定の教科書

指定の教科書については、

先生の講義がその指定の教科書に準拠している

または、

②レジュメだけでは理解できず、先生が激おすすめしている

この場合のみ、準備しましょう。

これ以外は基本的に必要ありません。

特に基礎医学は猛烈に厚くて高くて読みにくい教科書を指定図書とされている場合が多々ありますが、
高いお金出して買ったのに全く使わなかったものがいっぱいあります。

少なくとも授業の最初から準備する必要は基本的にありません。

必要を感じた時に買えば問題ありません

間違っても、

試験直前で地獄を見る新入生A君
試験直前で地獄を見る新入生A君

何やればいいかわからないから、まずは教科書の試験範囲の箇所を最初から読も!

こんなことしてはいけません。

下手な教科書だと、読むだけで日が暮れ、もともと英語の教科書を和訳しているため日本語が意味不明、なにも理解できないで試験前日を迎えます。

もうあれは地獄だった……

基本的に、教科書や参考書は分からないことがあったら適宜調べる、といった使い方をお勧めします。

あれば、先輩の試験対策の資料など

これは、過去問が使えない科目に関しては優先度が上がりますが、
それ以外ではあれば役立つかな程度で必須ではありません。

これを中心に勉強しているという人も多いでしょうが、
先輩の資料を試験対策の中心に据えるのは個人的には正直あまりお勧めしません。

それは以下の理由からです。

  • 自分で思考することを放棄して暗記に走るリスクが高まる
  • 先輩の内容なので、自分の学年では内容が変わっている可能性がある
  • 内容に漏れがある場合がある
  • 読みにくい、使いにくいことが多い
  • そもそも間違っていることがある

2つ目以降は、読んで字のごとく。
1つ目の理由を詳しく解説します。

自分で思考することを放棄して暗記に走るリスクが高まる

これが、先輩の資料を試験勉強の中心に据えるのをお勧めしない一番の理由です。

基本的に、先輩の資料というのも過去問に出ている内容をまとめたものです。

試験の解答を書いている場合もあるでしょう。

その場合、問題の解答を何も考えずに丸覚えしてしまうリスクが高くなります。

自分で過去問の解答を作ろうと、レジュメを見たり、教科書を調べたりして、自分で解答を作れば、必ず人間は考えます。

ちゃんと論理的に理解してから、覚えるという作業に移ることができます。

こんなことを言うと、

先輩の資料を使っても、ちゃんと理解してから覚えてるわ!!

と反論されそうですが、

人間は書いてあることを読むだけだと、

なんとなーくわかった気になって論理的思考を飛ばして、

そういうもんなんだと読み飛ばしてしまうことがあります

例えば、「Aだから、Bとなる」と書いてたとします。

これはAが理由で、Bが結果という関係ですね。

しかし、よく考えるとAが理由でBが結果となる意味が分からなかったとします。

この場合、「Aだから、(Cとなる。よって、)Bとなる」と、真ん中が省略されてたりするんですね。

こういったことは、医学の世界ではよくあります。

書く(言う)側は理解しているが、
読む(聞く)側は前提知識を知らないため理解できていない。

でも、これは読み流していると、

「Aだから、Bになる」
「へえー、そうなんだ」

となりかねません。

これはただの丸暗記です。
論理的思考が介在しません。

先輩が作った資料を読むだけで覚えるという作業をしてしまうと、こういったリスクがかなり高まるのです。

こういった理由により、

基本は自分で過去問の解答を作成して、

調べてもわからないところ・あっているか不安なところを、先輩の資料を参考にする

といった使い方をお勧めします。

それでも、

試験まで時間がないいいいいいいやああああああ

とか

レジュメ意味不すぎ古代文かよ

とかの場合は、先輩の資料を勉強の中心に据える科目があっても仕方ありませんが、

少なくとも、先輩の資料を一つずつ理解しながら自分で書き写すとかすることをお勧めします。

先輩の資料を丸覚えというのは最終手段ですね。

適宜、わからないことを調べる用の参考書

これは別に必須ではありませんが、レジュメのみで理解ができない場合は手に入れておきましょう。

基礎医学は無理に用意する必要はないですが、
必要であれば先生がおすすめしている教科書か、
またはネットで評判のものを用意しておけばいいでしょう。
(気が向けば、おすすめ参考書を別記事で出すかもしれません)

臨床医学の場合は、
病気がみえるイヤーノートを持っておけば大体載ってるので、
この二つは用意しておくことをお勧めします。

繰り返しになりますが、

教科書や参考書は、わからないことがあったら適宜調べる
という使い方をしましょう。

鉄則その3:試験対策は情報収集から始めよう

試験対策は情報収集から始まります。

間違っても、レジュメと教科書をひたすら読むとかから始めるのはやめましょう。

情報収集をするのは以下の3つ。

①試験資料(過去問、先輩のまとめ等)の入手

②過去問が使えない科目の把握 
→何を使って勉強すべきか、先輩の資料など

③大変な科目、楽な科目の把握

試験資料(過去問、先輩のまとめ資料等)の入手

過去問は全ての科目、ある分の年度全て入手しましょう。
(担当の先生の変更などで全く使えない場合はそれ以前の年度は必要ありません。)

先輩のまとめ資料は、あれば手に入れましょう。

大変な科目、過去問が使えない科目に関してはできれば入手しておきたいです。

過去問が使えない科目の把握 →何を使って勉強すべきか、先輩のまとめ資料など

過去問が使えない科目は真っ先に把握しておきましょう。

試験前日になって気付いても、時すでに遅し。

このような科目は、先輩や友達に何を使って勉強すべきかも一緒に聞いておきましょう。

過去問が使えないからこそ、代々先輩のまとめ資料が回っていたりします。

大変な科目、楽な科目の把握

医学部の試験では、大変な科目、楽な科目の差がかなりあります。

これらを把握したうえで、勉強にかける時間配分を考えましょう。

比較的楽な科目に時間をかけすぎたせいで、大変な科目が間に合わないといったことは往々にして起こりえます

まずは全ての科目を受かることが目標です。点数は二の次。

大変な科目の勉強を優先的に始めましょう。

楽な科目は、正直に言って前日のみの勉強でもどうにかなったりするものもあります。

定期試験勉強法の具体的手順

では、情報収集と過去問・レジュメなどの用意が整ったところで、僕が実践していた具体的な勉強法を解説します。

手順は以下のようになります。

  1. 過去問を体系的に並び替える
  2. レジュメを使って過去問を解く
    (適宜、教科書・参考書、先輩のまとめ資料などを参考にする)
  3. 暗記

過去問を体系的に並び替える

多くの人は過去問を使って勉強していると思いますが、ほとんどの人は年度別に解いているのではないでしょうか。

最初に去年のを解いて、次に一昨年……といった具合に。

しかし、年度ごとに解くと暗記をする際に覚えにくくなります。

一問一答的な覚え方をしてしまうからですね。

それを避けるために、体系的に過去問の問題を並び替える作業をします。
※並び替えるのにはデータで扱うことをお勧めします。Word等を用いて行いましょう。

①各年度の問題を先生別に仕分けします。

出題の先生が複数いて、かつどの問題をどの先生が出しているのかが分かる場合ですね。
一人しか出題の先生がいない場合や、どの問題をどの先生が出しているかわからない場合はできないので②へ。

②先生別に仕分けをした後、レジュメの内容の順番に従って、問題を並び替えます。
(この際、どの問題が何年度の問題なのかが分かるように記載しておくことをお勧めします)

②をするためには、ある程度内容を理解しておく必要があります。

おすすめとしては、

その先生の講義を受ける前に、①を行い、その先生の過去問出題リストを用意しておく。

講義を受けながら、②の作業を行っていく

ことをお勧めします。

僕自身この方法で講義を受けていました。

詳しい方法は後述します。

正直に申しますと、①ができない場合は、②を行うのは現実問題かなり厳しいです。
②をするためにはある程度内容を理解していなければ、できません。
そのため、膨大な量の過去問を一個ずつどこから出ているかを判断するのは難しいですし、膨大な時間がかかり、効率が悪くなります。

①ができるかどうかは、その科目の出題形式に依存します。大学によっては全くできない場合もあるでしょう。参考程度にとどめてください。

レジュメを使って過去問を解く(適宜、教科書・参考書、先輩のまとめ資料などを参考にする)

体系的に過去問の並び替えができたら、あとは過去問の解答を作っていきましょう。

過去問の解答を作る際は、

①まずはレジュメを参照
②わからなければ教科書・参考書
③それでも意味不明の場合は先輩のまとめ資料

といった順番で、調べましょう。

時間がない場合は②は飛ばしましょう。

この際、解答を作ることが目的にならないように、内容を理解したうえで解答を作りましょう

また、この後にその解答を覚えることになるので、覚えやすいように作ることを心がけましょう

暗記

あとは、過去問を覚えていく作業に移ります。

過去問を体系的に仕分けしておくと、年度別に解いている場合に比べ、覚える際の効率が段違いになります。

覚えるまで何周もします。

覚えられないものにはチェックをして、それを中心に何周も回しましょう。

これで過去問は完璧です。

僕自身、この覚える作業は試験前日にしかしていませんでした。
内容は過去問の解答を作る際にほぼ理解しているので、あとは覚えるだけ。という状態で試験前日を迎えます。復習をしながらひたすら周回します。
これは体系的に仕分けていたからこそできたと思います。
それくらい覚える際の効率が違うんです。

おすすめの講義の受け方

個人的なおすすめの講義の受け方を紹介します。

①講義を受ける際に、各年度の問題を、先生ごとに仕分けをして、授業に臨みます。
②講義を受けながら、レジュメの内容の順番に従って、問題を並び替えます。
③講義を受けながら、できる限り過去問の解答を作ります。

以上です。

講義中に暗記以外の作業は終わらせてしまおうという戦略ですね。

これかなりおすすめです。

大学の先生は、正直に言うと、あまり講義がうまくありません。

なので、バカ真面目に講義を受けていても、全然理解できなかった、といったことが往々にして起こりえます。

なので、基本姿勢としてはこの方法をお勧めします。

もちろん、たまに喋りがうまい先生もいるので、そういった先生の場合はちゃんと聴く方にシフトしても構いません。

そこら辺のバランスは臨機応変に。

まとめ

定期試験勉強法の鉄則は以下の3つ

  1. 過去問がすべて
  2. 過去問とレジュメは必須。教科書や参考書は適宜用意しよう。
  3. 試験対策は情報収集から始めよう。
    ・試験資料(過去問、先輩のまとめ資料等)の入手
    ・過去問が使えない科目の把握 →何を使って勉強すべきか、先輩の資料など
    ・大変な科目、楽な科目の把握

定期試験勉強法の具体的手順

  1. 過去問を体系的に並び替える
  2. レジュメを使って過去問を解く
    (適宜、教科書・参考書、先輩のまとめ資料などを参考にする)
  3. 暗記

おすすめ講義の受け方

  1. 講義を受ける前に、各年度の問題を、先生ごとに仕分けをして、授業に臨む。
  2. 講義を受けながら、レジュメの内容の順番に従って、問題を並び替える
  3. 講義を受けながら、できる限り過去問の解答を作る

以上となります。

何か質問等ありましたら、お気軽にコメント・DM送っていただければと思います。

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