いきなりですが、みなさん講義は受けてますか?
講義つまらなすぎて死にたいです
出席管理がめちゃくちゃ厳しい大学を除いては、講義を受けている人、受けていない人は明確に分かれていると思います。
そして何より、医学部の講義は基本つまらないです。
それでも講義は受けるべきなのでしょうか。
そこで、今回は僕の独断と偏見バッキバキの、講義は受けるべきなのか問題について語ります。
結論として、個人的には講義は受けるべき派です。
しかし、僕は「講義は出席した方がいい」と言ってるだけで、別に「全ての講義を真面目に聞いた方がいい」と言ってるわけではないです。
今回は、講義を受けるメリット・デメリットを紹介したのち、個人的なおすすめの講義の受け方を解説したいと思います。
医学部の講義の出席率
まず、本題に入る前に、どれくらいの人が講義をちゃんと受けているかという話をしましょう。
これは大学にもよると思いますので、あくまでご参考程度に。
僕の肌感覚での見解はこんな感じでしょうか。
え!?こんなに受けてる人少ないの!??
うん、まあ実際こんなもんですよ。。
医学生の講義出席率なんて()
「医療系の学生の中では医学生が一番不真面目」って言われるくらい、医学生は講義に出ません。
その理由として、個人的に考察すると、こんな感じでしょうか。
- 講義がわかりにくく、質が低いため、講義を受けても意味が分からない→じゃあ受ける必要ない。という思考になるため。
- 部活で上下のつながりが強いため、先輩から講義なんて受けなくてもいいという考えが代々伝わるため。
医学生のほとんどは、受験勉強で多くの予備校の有名講師の授業などを受けてきています。
それと比較して、大学で講義をしている先生の講義はそれはもう分かりにくい人が多いこと多いこと。
一般的に大学の先生は、講義が下手と言われますが、医学部でも同様です。
大学の先生は教えるプロではないんですね。
臨床の先生は比較的まだ講義がうまい先生はいますが、基礎医学の先生はもう目も当てられない人が多いです。
そういうわけで、講義を受ける気がなくなる人が多いのは事実です。
そこに、医学部の上下のつながりの強さが働き、先輩から「講義を受けなくても問題ない」という情報が回るため、実際に講義に出ない人が増える、というからくりではないかと思うわけです。
講義を受けるメリット
講義を受けるメリット・デメリットは以下のようになります。
【講義を受けるメリット】
- 試験に出るポイントを聞くことができる。
- 分かりやすい先生、面白い先生の講義を受けることができる。
- 聞く価値のない先生の講義は、内職をすることで確実な勉強時間が確保できる。
【講義を受けるデメリット】
- 時間がとられる。
- 内職をする場合、自習室などで勉強する場合と比べ、効率は落ちる。
メリット① 試験に出るポイントを聞くことができる。
講義を受けるメリットの一番は試験に出るポイントを漏らさず手に入れることができることでしょう。
医学部の試験は過去問がすべてと言いますが、講義で試験のポイントを言ってくれる先生は多いので、過去問とその情報を合わせることで、試験に出る問題をさらに絞ることができることが多いです。
先生によっては、「この問題出します」とダイレクトに教えてくれる人もいます。
こういった情報は、講義に出なくても友達から得ることができれば何も問題はないのですが、その場合、次の2点ほど注意が必要です。
- 得られる情報はあくまで2次情報になってしまう(又聞きになる)
- 友達が全ての情報を快く教えてくれるとは限らない
まず、友達から先生が言っていたポイントを聞く場合、又聞きとなるため、その情報は2次情報になってしまいます。
つまり、直接先生の発言を聞いたのと比べて情報量・信憑性が劣るのです。
そこまで重要かと思うかもしれませんが、試験の情報となるとこれが結構重要なのです。
ダイレクトに「この問題出しまーす」と言ってくれる先生はいいのですが、そんな先生は少数です。
多くは
ここら辺重要だよ~
こういうこと説明できるようにしといてね~
といった、ふわっとした言い方をします。
こういう場合、重要なのは先生の発言のニュアンスです。
これを把握するには直接聞いてないとまず無理です。
このニュアンスによって、
この先生はこの問題が出るのはほぼ確実(95%)だから、この問題しか対策しなくていいな
とか
ちょっとあいまいだったから70%くらいかな。この先生は一応ほかの問題も対策しておこう
とか
どこまで勉強するかの判断ができるようになります。
そして、これが本領を発揮するのは、試験前日です。
基本的に試験前日は切羽詰まっていることがほとんどでしょう。
やべー全然覚えてねえええええええ
と9割方なります。
この時に考えるべきは
「どこを捨て、どこを覚えるか」です。
この際に、先生の試験のポイントの発言のニュアンスが本領を発揮するのです。
例えば、
この先生はこの問題が出る確率は70%くらいだから、
時間ないし、もうこれにかけよう
とか
この先生はこの5つの問題の中から絶対出るらしいから、
この5つは絶対覚えなきゃだめだ
とか
この先生は、もう全く何が出るか見当がつかん
時間ないしガン捨てしよう
とか
こういった精度の高い判断ができます。
事実、大体当たります。
基本的に念のため~とか言って時間かけたところは残念ながら出ません。
直接聞いている場合と友達から聞いた場合では、試験前のギリギリの状況での精神面の安心感も違います。
「先生がこういってたから!」というのと、「友達のメモにはこう書いてあったけど、これ本当かな…」というのでは、全然安心感が違いますよね。
「これをやれば大丈夫!」と信じてやってる人と、「これあってんのかな…」と不安を感じながらやってる人では、どちらの方が成果が出るかは言うまでもないでしょう。
特に、試験前はかなり精神的に厳しくなります。
その状況で、この安心感の有無というのは馬鹿にできません。
☑ 先生の発言のニュアンスが試験前にめちゃくちゃ役立つ
そしてもう一つ、友達が全ての情報を快く教えてくれるとは限らないという点です。
よく考えてください。
あなたは講義を受けてない、
そして情報をくれる友達は講義を受けているという状況を。
たまに事情があって1回講義を受けられなかったとかならいざ知らず、毎回講義を受けていない人に、快く情報をあげられる人がどれほどいるでしょうか。
てか、そもそもその関係って友達ですか??
全く講義を受けず、全ての講義の情報を人から得るというのは、正直かなり大変です。
☑ 友達が全ての情報を正しく伝えてくれるかはわからない
メリット② 分かりやすい先生、面白い先生の講義を受けることができる。
全く講義を受けてない人は、こういった先生の講義を受けることができません。
実際に臨床で活躍している先生で、かつ講義が面白い/分かりやすい先生の話というのは、正直お金を払ってでも聞く価値があると思います。
てか、医学生は講義にお金を払っているわけですからね。
何もしてなくても、臨床で活躍している先生の講義を聴けるというのは、正直学生の特権です。
研修医になって以降は、自分から聴きにいかなければそんな機会ないですからね。
もちろん聴く価値のない先生の講義はいっぱいあります。
でも、聴けてめっちゃよかったーって講義もあるのです。
これにありつけるのは、ちゃんと講義に出てる人だけです。
☑ お金を払ってでも受けたい講義を受けることができるのは、普段から講義に出てる人だけ
メリット③ 聴く価値のない先生の講義は、内職をすることで確実な勉強時間が確保できる。
講義を全部切れば、勉強時間なんていっぱい取れるし、試験対策なんて楽勝楽勝
こんな都合のいいことを考えている人いませんか?
講義を全部切って、その時間ずっと自習室にこもって勉強できる人だったらいいんですけど、そんなことほとんどの人はできません。
眠かったら、「ちょっと仮眠取ってから勉強しよ」とか言って数時間寝てたり、
なんとなくやる気がなかったら、スマホをいじってたら時間が過ぎてたり、
同じく講義を切ってる友達から、遊びに誘われたり、、、
講義を切ると、自由な時間が一気に増えますが、反面、自由な時間というのは誘惑だらけの時間なのです。
そこで、ほとんどの講義(聴く価値のない先生の講義、聴いてもわからない先生の講義)の時間を内職の時間に充てれば、その問題は解決できます。
僕のおすすめは、「講義の時間に試験対策を終わらせてしまおう」くらいのノリでやることです。
詳しい試験勉強の仕方はこちらをご覧ください。
基本は内職しつつ、先生が「ここ大事」とか「ここ出しまーす」と言った瞬間だけ
「がばっ!!」と顔をあげて、先生の発言を必死でメモるのです。
これでいけます。
こうして医学生は、先生のこの類のセリフを絶対に聞き逃さない特殊スキルを得ることになるのです。
もちろん、静かで全く邪魔が入らない自習室で勉強するのに比べれば、集中力は保ちづらく、効率は落ちるでしょう。
そこは否めません。
しかし、まとまった勉強時間の確保と、試験情報を得るという2つのメリットの方が大きいと感じたため、僕は講義には出ていました。
☑ 講義時間を試験勉強の時間に充てることができる
講義を受けないデメリット
講義を受けないメリット・デメリットについても軽く触れます。
ほとんど講義を受けるメリットの裏返しなので、前述できなかったことだけを取り上げます。
【講義を受けないメリット】
- 圧倒的に時間を確保できる
【講義を受けないデメリット】
- 試験に出るポイントを聞けないため、情報面で不利になる。
- 案外当たり前の知識が抜ける可能性がある
デメリット① 試験に出るポイントを聞けないため、情報面で不利になる。
これは前述してるため、こちらを参照ください。
デメリット② 案外当たり前の知識が抜ける可能性がある。
講義を全く受けていないと、講義を受けている人からすると当たり前の知識が抜ける可能性が考えられます。
具体的に言うことができなくて申し訳ないのですが、成績がよくない人と話していると、
ん?なんか嚙み合わないな…
え、ここから分かってないのか!
と驚かされることがたまにあります。
で、そういった知識って、もちろん教科書にちゃんと書いてある知識もあるんですが、本当に当たり前の知識すぎて、教科書やレジュメにも書いてない場合があるんですよ。
こういった当たり前の知識は、知ってしまえば当たり前になってしまうので、もちろん教科書に載ってないし、先生もわざわざ強調して説明しません。
一般的にも、専門家と素人の話が通じないのはこういったものがあるからだと思います。
しかし、講義を受けていれば、先生の話の最中のニュアンスなどで、
「あれ、もしかして、こういうことかな」と自らそれを推測し、発見する余地が生まれます。
講義を受けていないと、そういったことを学ぶ機会がないんですね。
これって案外重要だと個人的には思います。
まあ研修医になって実際に臨床現場に出れば、そんなことは大した問題ではないという意見も一理ありますが。
また、余談ですが、成績がいい人でも、講義を受けていない人でありがちなのは、
略語の読み方を間違えるということです。
みなさん、次の単語、なんて読みますか?
・DIC
・赤沈
・t-PA
これは実際に友達が発言してたものなのですが、
上から、
「ディック」
「あかちん」
「ティーパ」
(正しくは、「ディーアイシー」「せきちん」「ティーピーエー」)
友達同士の会話だと、その場では大爆笑でただのネタになって済むのですが、
これを研修医になってカンファレンスで言ったりしたらもう大恥でしかないでしょう。
こういったリスクもあったりします。
おすすめ講義の受け方
さあ、ここからは、おすすめ講義の受け方です。実際に僕がやっていた方法を紹介します。
- 講義は基本真面目に聴かない
- 講義中に、講義をしている先生が出題している過去問の解説を作る。
- 講義中に先生が「ここ大事」とか「ここ出しまーす」など試験に関係する類の発言をしたときだけ、先生の発言を必死で聞き、メモる。
- 講義が面白い先生や分かりやすい先生だった場合、講義を聞く割合を増やす
基本姿勢としては、「講義を聴きながら過去問の解答を作る」です。
そして、この「講義を聴く」と「過去問の解答を作る」のバランスは、その講義をしている先生の講義の面白さ・分かりやすさによって適宜調節してください。
つまり、
講義がくそつまんない or 何言ってるかわからない先生
→ ほぼ過去問の解答を作る作業に注力する
講義が面白い or 分かりやすい先生
→ ある程度講義を聴きつつ、できる範囲で過去問の解答も作る
ちなみに、講義が面白くて、分かりやすい先生でも、「講義を聴く」に全振りするのはおすすめしません。
なぜなら、そういった先生の講義で聴くだけになってしまうと、分かった気になって、結局何も頭に入っていないといった事態になりがちだからです。
逆に、くそつまんない先生でも、「過去問の解答を作る」に全振りするのもおすすめしません。
いや、てか、それをするんだったら、教室出て自習室でやる方が効率的です。
少なくとも、試験のポイントを言ったら聞き逃さない。これを目的にしましょう。
(結果的に、試験のポイントも言わない先生もいますが、それはしょうがない)
この方法の良いところは
☑ 試験のポイントを確実に手に入れられる。
☑ 講義中から試験勉強を始められる。
☑ なんなら講義中に試験勉強がほぼ終わる(かもしれない)。
講義中に過去問の解答を作ってしまえば、あとはそれを試験前に覚えればいいだけなのです。
まあ、実際かなり手際の良い人じゃないと講義中に全ての解答を作り終わるのはきついと思いますが(僕も無理でした)、その一部が終わっているだけでも試験勉強に取り掛かりやすくなります。
人間って中途半端なものはすぐ続きをしたくなるものなんですよ。
勉強は中途半端な状態で中断するというのが、勉強を習慣化するコツだったりします。
実際の過去問の解答の作り方に関しては、こちらの記事を参照ください。
まとめ
まとめです!
- 講義を受ける最大のメリットは、試験に出るポイントを先生の発言のニュアンスも含めて手に入れることができること。
- 個人的には講義は受けた方がいい派。
- 講義は真面目には聞かず、講義中に過去問の解答を作ろう。
ちなみに、講義を受けていないからと言って、成績が悪いかというとそういうわけでもありません。
講義を受けてなくても成績上位トップの子もいますし、
逆に、全ての講義を教室の一番前で真面目に受けてる子が留年したりします。
要は、講義を受ける受けないは、成績の良し悪しに重要ではないんですね。
講義を受けるなら、どう講義を受けるか
講義を受けないなら、講義を切っている時間をどう使うか
が重要なのです。
ここまで講義を受けることを推奨しといてなんですが、これは事実です。
最終的には、講義を受ける・受けないは、それぞれのメリット・デメリットを把握したうえで、個人の判断で講義を受けるかどうか決めていただければと思います。
ではまた!
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